今、フランスの磁器ブランド
「Non sans raison（ノンサンレザン）」が注目を浴びています。
ジョエル・ロブションやアラン・デュカスといった
今をときめく有名レストランがこぞって採用するなど、
ガストロノミーやファッションを極める人々を魅了する
ノンサンレザン。
リモージュの伝統と現代アートの融合が織りなす
美しい食器で、日常の食卓に彩りを添えてみませんか？
パリから電車で3時間ほど、
フランス中央部に位置するリモージュは
18世紀から続くヨーロッパ有数の磁器の町です。
リモージュ磁器の特徴は、美しく白い肌。
当地で採取されるカリオンという粘土を主原料とし、
腕のいい職人たちが絶妙な高温で焼き上げることで、
透き通るような白さの磁器を生み出しています。
ボッテリと肉厚な陶器が主流だったルイ15世の時代、
リモージュでカリオンが発見されると白く薄い磁器の製法を確立。
高級品として王侯貴族に守られた後、
ロンドン万博での金賞受賞をきっかけに広く世界に知れ渡るようになりました。
たくさんある窯元の中でも、アビランド、ベルナルド、レイノーは古くから人気のブランドです。
また、印象派を代表する画家ルノワールはリモージュ出身の有名人の一人ですが、
少年の頃にはすでに絵付職人として才能を発揮していたとか。
もしかすると、彼が描いた美しい磁器が今もどこかで使われているかもしれませんね。
現在でも王室やセレブリティの御用達として愛され、
リモージュ産を証明する刻印がスタンプされた磁器は、
アンティークオークションで
世界中のコレクターに高値で取引きされています。
今、新進気鋭の窯元ノンサンレザンが、
リモージュ磁器に新風を巻き起こしています。
2008年に設立されたノンサンレザンは、ファッション界の名門校エスモード出身の
ベルティーユ・カルパンティエとマルシャル・デュマの出会いから始まりました。
ファッションとオートクチュールの世界で
グラフィック・デザイン・マーケティングなどのキャリアを積んだ2人は、ノンサンレザンを創業。
少し時代遅れなイメージが定着していたリモージュ磁器を、ファッショナブルでモダンなものとして
大胆にリニューアルし、わずか数年の間に名声を確立していきました。
ロシア構成主義やジャクソン・ポロックなど20世紀のアートにインスピレーションを得たコレクションは、
現代美術の展覧会やパリの高級百貨店コレット、ヴォーグを始めとするファッション雑誌で取り上げられ
大きな注目を浴び、新しい食体験の提供を望むシェフたちからコラボレーションを希望されるようになったのです。
今では、Joel Robuchon（ジョエル・ロブション）・Alain Ducasse（アラン・デュカス）・Notos Paris（ノト・パリ）・Cafe Kitsune（カフェ・キツネ）
などのレストランやカフェのテーブルを彩るほか、Louis Vuitton（ルイ・ヴィトン）・YSL（サンローラン）・Claudio Colucci（クラウディオ・コルッチ）、Anna Wintour（アナ・ウィンター）などファッションやデザインを牽引する人々を惹きつけています。
写真のデザートプレートは、ノンサンレザンの
代表的なコレクションの一つ、マグマ・コレクション。
アメリカの画家ジャクソン・ポロックが広めた
ドリッピング技法にインスピレーションを得たデザインで、
あえて表面を荒く加工し結晶化させることで色に厚みを出しています。
マグマの名の由来は、
地殻と月面の関係をイメージしたのだとか。
プレート1枚で表現する深淵なイマジネーションは、
まるで美術館でアート体験をしているようですよね。
すべての磁器は職人の手作業で丁寧に作られており、
割れにくく丈夫。電子レンジや食洗機にも対応しています。
その使い勝手の良さも
様々な一流レストランに採用される理由の一つです。
パッと目を奪われる鮮やかな発色も、
ノンサンレザンの魅力の1つ。
焼き入れでエナメル化した白磁に彩色を施し、
さらに高温で焼くリモージュの伝統技法により、
鮮やかな発色と硬く上質な磁器を生み出しています。
ノンサンレザンのコレクションで食卓を演出するのも素敵ですが、
他のブランドと組み合わせたコーディネートもおすすめです。
特に、伝統とモダンデザインのコラボレーションを共通のテーマとする
パリの人気ブランド、アスティエ・ド・ヴィラットとの相性は抜群。
温かみのある白さが魅力のアスティエの食器に、
ノンサンレザンの鮮やかな色が引き締め役となり、
格上のおしゃれなテーブルコーディネートが完成しますよ。
リモージュ磁器の歴史を塗り替え、
世界中のシェフやデザイナーが絶賛するノンサンレザン。
ご自宅の食卓で心躍るアート体験をしてみませんか？
Blanc de Julliet編集部
芦屋にある直輸入インテリアショップBlanc de Julliet。
フレンチインテリアをもっと身近に感じて頂きたいとの思いから、
アイテムの使い方～コーディネートまで幅広い情報をお届けします。
