ブランドジュリエ Paris通信 アール・ド・ヴィーヴル愛好者へ
フランスのアール・ド・ヴィーヴル愛好者へ、
美術館「オテル・ド・ラ・マリーヌ」
2021年にオープンした美術館
「オテル・ド・ラ・マリーヌ」の話題、
3月にパリで行ったブランドジュリエオーナー中川さんの
インスタライブでとても盛り上がりました。
「フランスのアール・ド・ヴィーヴル体験ができる場所よ」と、
パリ市観光局のエロディさんもおすすめの美術館です。
みなさもきっとご興味がおありのはず。
今回は、昨年12月に見学した際の写真を少し、
ご紹介させてください。
ガイドさんの案内と、オーディオガイドで見学しました。
ここは元々、ルーブルが王宮だった時代に建てられた
フランス王家の家具置き場だったこと、
革命後にフランス海軍省が置かれたことetc
歴史の説明を受けながら、物語の中に入って行きました。
現在の展示は、18世紀の当時の様子を再現しているそうです。
馬で駆けつけた来客が到着する
レセプションルームから始まって、
ダイニングルーム、事務仕事の部屋、と続き、
徐々にプライベートな空間へ入って行く作り。
ダイニングルームは、テーブルセッティングにも注目。
ナイフとフォークが、お皿の右側に揃えてありました。
今とは違うのですね。
テーブルの脇には、生牡蠣の入ったパニエがありました。
当時のパリでは、生牡蠣を食べることが流行したそうです。
「おいしさはもちろんのこと、滋養強壮にいいこという評判も理由でした」とガイドさん。
いくつもの部屋を通過し、見学を続けます。
この18世紀の板張りの床、ご覧ください!
「5種類の木を使っています。アメリカ大陸から運んだものもあり、当時は非常に高価なものでした」と
ガイドさんの説明を聞きながら、
歴史的資料の上を歩いてしまっていいの?! と、
自分の靴のかかとが気になって仕方なかったです。
月に2回ワックスをかけてメンテをしているとのこと。
こちらはマダムの寝室だったと思うのですが、
今一つ自信がありません。
みなさま、ぜひご見学の際にご確認ください。
確か、ベッドの左隣に見える扉の向こうが、
洗面所になっていたと思います。
フランスらしい高貴な緑の内装は、
ムッシュの寝室だったと思います。
見事な内装はつい細部を見てしまいますね。
タッセル1つとっても実に凝っていて、
見れば見るほど惹き込まれます。色選びも参考になります。
バスルームにはヴァニラの香りが漂っていました。
ヴァニラは19世紀、タヒチやニューカレドニアなど
植民地で栽培されるようになったことから
フランス本土にもたらされ、
とてもポピュラーになったそうです。
バスルームのカーテンはシルクではなく、リネン。
リネンはやっぱり、白!
見学のクライマックスは、
コンコルド広場を見渡すテラスです。
グランパレ、エッフェル塔、フランス国民議会。
コンコルド広場のオベリスクは
修復工事中で、幕が掛かっていました。
2024年パリオリンピック公式種目の、
ブレイクダンス競技の舞台はここ!
世界中がこの景色を見ることになるのだ、と思うと、
フランスは本当に、自国のブランディングと広報活動がうまいなあ、とひたすら感心するのでした。
フランスはもうマスク着用義務も衛生パスもなくなって、
ほぼ普通の生活をしています。
(*メトロやバスの中は引き続きマスクが必要です。)
外国人観光客も戻ってきています。
世界情勢が厳しく、不安は晴れませんが、
そろそろ母にパリに来てもらいたいと思っています。
それではまた、
アビアントー!
Hôtel de la Marine
https://www.hotel-de-la-marine.paris/
Keiko SUMINO-LEBLANC
パリ在住ライター・コーディネーター 日仏語翻訳者
1997年からパリに移住。
パリでの結婚・子育てを経て
フリーランスライター・コーディネーターとして活躍中。食とライフスタイルを専門とするジャーナリストとして、
フランス、日本の数々の雑誌・メディアに寄稿。また、翻訳家として単行本も共著。