ブランドジュリエ Paris通信 ユー島の家のインテリア!
フランス大西洋の島
ユー島の家のインテリア
バカンスシーズンにユー島へ行きました。
ユー島、あまり有名ではないですが、
実は「フランスで最も美しい島」として、
さまざまなガイドブックに登場しています。
場所は大西洋。
パリからTGVでナントへ行き、
そこから長距離バスでフォロマンティーヌの港へゆき、
そこから船に乗って、ようやくたどり着きます。
このユー島に、先輩ジャーナリストのアンヌ=マリーさんが
セカンドハウスを持っていて、
去年に引き続き今年も夏休みに招待してくれました。
おっとりとした雰囲気の島にふさわしい、
肩の力を抜いたインテリア。
それでいてフランスの住まいらしく、
住む人の個性が反映されています。
そんなアンヌ=マリーさんの
ユー島の家に、皆さんをご案内します。
リビングは、キッチンとひと続きになった広い一間です。
中央にダイニングテーブルがあり、
窓辺にソファとローテーブルがあり、角がデスクコーナー。
旅とラグジュアリー専門のジャーナリストである
アンヌ=マリーさんにとって、仕事スペースの確保は重要です。
デスク周りには、家族の写真や旅先で購入した写真の他に、
海を彷彿とさせるオブジェが飾られています。
フランスの人々は職場のデスクにも、
家族の写真や自分の思い出の写真を飾るもの。
一番ほっととできるデコレーションだから、かもしれません。
ソファを挟んでデスクの反対側の壁に、巨大な本棚があります。
ガラスの扉がついているので、
本と一緒にオブジェを飾るのにも好都合。
ここにも旅先から持ち帰った品々が飾られています。
その隣の鏡コーナーは、
漆のテーブルの上に日本の花瓶を置いて。
ここだけはシックで重厚な
パリのオスマニアンスタイルのアパルトマンのようですね。
金縁の鏡の向かい側、中庭へ出る扉の隣に、アンヌ=マリーさんが特に気に入っている油絵が飾ってありました。
サントロペの画廊でこの絵に出会った話を、
アンヌ=マリーさんがどんなに熱っぽく話してくれたことか!
パリで聞いてよく知っていた私は
「ここにいたのね!」という気持ちになりました。
アンヌ=マリーさんのほうは
「毎日、彼ばかりを見ているわ」と、今も相当の惚れ込みようです。
食器棚の中の食器類もご覧ください。
おばあさまから譲り受けたリモージュ焼きや、若いクリエーターの作品、ラリックやサンルイのグラスなどなど。
セラミックはVirginie Boudsocqというアンヌ=マリーさんのお気に入りクリエーターのものです。
https://www.instagram.com/olga.etc/
これらの食器を使った
テーブルセッティングもお見せしますね。
写真は昨年のものです。
島に住む友人ファミリーを招いてのディナーテーブルを、
お孫さんに手伝ってもらってセットしていました。
この時感心したのは、日ごろは何も手伝わせない
アンヌ=マリーさんが、
「テーブルをセットするから手伝ってくれる?」と、
お孫さんに声をかけたことです。
ディナーのお皿はこのサイズを使って、カトラリーはここにこう置いて、ナフキンはこう、グラスは、というふうに、
フランスのアールドヴィーヴルを伝授していたのでした。
手伝い、という名目で!
そしてカトラリーもナフキンも、
家族から受け継いだものでした。
いいものを選んで大切に使えば長持ちする、といいますが、
本当にそうです。
コットンオーガンジーのテーブルクロスはLinvosges。
私はおばあさまのリモージュ焼きが気に入って、
毎朝これにほうじ茶を入れて飲んでいました。
お土産に持って行ったほうじ茶を、
アンヌ=マリーさんはとても気に喜んでくれました。
とても喜んでくれた、といえば、
歌舞伎揚と、豆源のコーヒーナッツも大好評!
シャンパンと日本のお菓子のアペリチフ、なかなかオツでしたよ。
アンヌ=マリーさんのユー島の家は、
フランスのインテリア雑誌『Maison créative』に、
ちょうど掲載されたところでした。
仕切りのないゆったりとした間取りと、
気に入って集めたオブジェや家族から譲り受けた品々が織りなすミックススタイル。フランスらしいです。
調和をとるコツは、関連性、かもしれません。
例えば、キッチンには料理関係の絵やオブジェを飾ったり、
玄関から中庭に抜ける廊下は
島の地図を飾るコーナーにしたり。
アンヌ=マリーさんはおしゃれも素敵!
普段はビーチへ行きやすいシンプルなワンピース姿でも、
お招きの時には髪をターバンでまとめ、アイラインを引いて、あっという間にエレガントなマダム姿にかわります。
フランスのマダムからは、学ぶことがたくさんあります。
Merci beaucoup Anne-Marie !
それではまた、
アビアントー!
Keiko SUMINO-LEBLANC
パリ在住ライター・コーディネーター 日仏語翻訳者
1997年からパリに移住。
パリでの結婚・子育てを経て
フリーランスライター・コーディネーターとして活躍中。食とライフスタイルを専門とするジャーナリストとして、
フランス、日本の数々の雑誌・メディアに寄稿。また、翻訳家として単行本も共著。