ブランドジュリエ Paris通信 フランス国立図書館リシュリユー館

フランス国立図書館
リシュリユー館

 

フランス国立図書館リシュリユー館 内観1

パリ2区にあるフランス国立図書館リシュリユー館が、10年間の工事を経て再オープンしたのは昨年2022年9月のこと。
ここがパブリックスペース、つまり無料で利用できる
公共の場として公開されていることに、
フランスの文化的な底力と、社会福祉に取り組む覚悟を感じます。

ブランドジュリエ中川オーナーのYouTubeライブで、中の様子をご覧いただけます。まだのかた、ぜひご覧ください。
今回は、YouTubeライブでは説明しきれなかった情報を、
パリ通信としてカバーしたいと思います。

【YouTubeライブはコチラ】

フランス国立図書館リシュリユー館 内観2

まずは、サル・オーヴァル(楕円の場)。

登録や予約を一切せずに、誰でも自由に利用できます。
無料Wi-Fiがあって、デスクもあって、
こんな場所で仕事や勉強ができたら最高ですよね。

旅の途中にちょっと利用されてはいかがでしょう?

閲覧スペースのソファセット

ソファのコーナーも。
本棚から1冊自由に選んでここで広げてみるのもいいでしょう。

ちなみにこのサル・オーヴァルは、
9,000冊ものB D(ベーデーと呼ばれる、ハードカバーのフランス版マンガ)が集まっていることで有名です。
誰でも自由に利用できる場所として、あえてB Dを集めたのだそう。

エントランスの階段1
エントランスの階段2
エントランスの階段3

そして物議を醸し出した階段がこちら。

元々存在した18世紀の大理石の階段を撤去して、
空間の自由度を高めるために新しく作られたのですが、
「歴史を消し去るとは何事だ!」と各方面からバッシングを受けました。

でも、私はこれを初めて見た時に、歴史的建造物の価値をここまで高めたリノベーションの成功例はない、と感動しました。
支柱のない、リボンのような軽やかな階段。
鋼とアルミニウムでできています。

手掛けた建築家のブリュノ・ゴダンさんに、拍手を送ります!

フランス国立図書館リシュリユー館 外観

庭園は、ケ・ブランリ美術館の庭等を手掛けた
造園家、ジル・クレマンさんの作です。

植物の成長を待って、5年後に完成するという庭の完成図を見ましたが、それはそれは緑豊かな夢の空間でした。
2027年、どんな庭が生まれるのか? 楽しみですね。

図書館の中には
カフェ(ローズベーカリー)や、美術館も併設されています。
次回のパリ滞在の際に、
ちょっと立ち寄られてはいかがでしょう。

フランソワ・ミッテラン国立図書館1
フランソワ・ミッテラン国立図書館2

さて、リシュリユー館は、いわば旧フランス国立図書館。

新フランス国立図書館としてフルに機能しているのは、パリ13区にある通称フランソワ・ミッテラン国立図書館です。
建築家のドミニク・ペローさんの作品で、
中庭は隠れた桜の名所でもあります。

こちらも誰でも無料で利用できますし、無料Wi-Fiもあります。ルイ14世の地球儀と天球儀が展示されてもいるのですよ!無論、こちらもおすすめの場所です。
建築としても見応え十分ですから!

 

フランス国立図書館リシュリユー館
https://www.bnf.fr/fr/richelieu
フランソワ・ミッテラン国立図書館
https://www.bnf.fr/fr

 

それではまた、
アビアントー!

Keiko SUMINO-LEBLANC

 Keiko SUMINO-LEBLANC
 パリ在住ライター・コーディネーター 日仏語翻訳者

 1997年からパリに移住。
パリでの結婚・子育てを経て
フリーランスライター・コーディネーターとして活躍中。食とライフスタイルを専門とするジャーナリストとして、
フランス、日本の数々の雑誌・メディアに寄稿。また、翻訳家として単行本も共著。

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